by RKKラジオ
<p>仏教にまつわる色々なお話を、分かりやすくお話していただく番組です。仏教由来の言葉、豆知識、歴史、迷信、風習、教義、作法などなど。 出演は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さん。お相手は、丸井純子さん。</p><p>お悩み相談もメールで受け付け中![email protected]</p><p>▼メール [email protected]</p><p><br></p><p>★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4 AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。</p>
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April 16, 2025
<p>熊本市中央区京町の仏嚴寺(ぶつごんじ)より、今週も高千穂光正(たかちほ みつまさ)さんと一緒に、仏教にまつわるさまざまなお話をお届けします。</p><p><br></p><p><b>仏教と花の深い関係</b></p><p><b>高千穂さん:</b>「お寺やお墓に行くと、お花がきれいに飾られているのを目にしますよね。実はあの花、亡き人のためというだけではなく、お浄土(じょうど)という美しい世界をこの世に表すために供えられているんです」</p><p><br></p><p>仏教では、花は「荘厳(しょうごん)」と呼ばれる装飾の一つ。お浄土の美しさを象徴し、私たちがその理想に近づこうとする心のあらわれでもあります。</p><p><b><br></b></p><p><b>仏前に花を供える文化のはじまり</b></p><p>6世紀に仏教が日本に伝来すると同時に、「仏前に花を供える」という風習が生まれました。</p><p><b>高千穂さん:</b>「仏前に供える花を“仏花(ぶっか)”といいます。華厳経(けごんきょう)や法華経(ほけきょう)など、経典の名前にも“花”という字が含まれています。それほど仏教と花は深く関わっているのです。」</p><p><br></p><p>インドの仏教では蓮(はす)の花が象徴的ですが、日本では季節の花々が仏前を彩ってきました。</p><p><b><br></b></p><p><b>仏花としての“菊”の歴史</b></p><p>仏花といえば「菊」を思い浮かべる方も多いでしょう。でも、この文化は意外にも戦後以降に定着したものだそうです。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「昔は行列を組んでお葬式をする風習があり、季節ごとの花が使われていました。ですが、戦後に菊が一年中手に入るようになったこと、そして西洋の祭壇スタイルが入ってきたことで、現在のように菊が仏花の定番となったんです」</p><p><br></p><p>日持ちがよく、準備しやすいという実用性も、菊が選ばれた大きな理由です。</p><p><br></p><p><b>仏教の象徴“蓮の花”に込められた意味</b></p><p>蓮の花は、仏教において特別な意味を持つ花です。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「蓮は“泥の中から美しい花を咲かせる”という性質を持っています。この泥は、煩悩や苦しみにまみれた私たちの姿を表しているんです。」</p><p><br></p><p>その泥から咲く蓮の花は、そんな私たちをも阿弥陀如来(あみだにょらい)が必ず救ってくださるという仏の誓いを象徴しています。</p><p>浄土真宗では、ご本尊の阿弥陀如来が蓮の台座に立っておられるのも、そうした意味を込めてのことです。</p><p><b><br></b></p><p><b>念仏を称える者を表す花</b></p><p>さらに、蓮の花は念仏を称える者そのものの象徴でもあります。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「仏説観無量寿経(ぶっせつかんむりょうじゅきょう)というお経には、“もし念仏するものはまさに知るべし、この人はこれ人中のフンダリケなり”という言葉が出てきます。フンダリケとは、サンスクリット語で“白蓮華”を意味する言葉です」</p><p><br></p><p>つまり、念仏を称える者は蓮の花のように清らかで尊い存在であると説かれているのです。</p><p><b><br></b></p><p><b>仏花の選び方に決まりはあるの?</b></p><p><b>丸井:</b>「菊じゃないとダメ、ってことはあるんですか?」</p><p><b>高千穂さん:</b>「いえ、そういう決まりはありません。ただし、とげのある花や匂いが強すぎる花は避けたほうがいいでしょうね」</p><p><b><br></b></p><p><b>まとめ:花に込められた祈りのこころ</b></p><p>今週は「仏教と花」というテーマでお話を伺いました。</p><p><b>高千穂さん:</b>「仏教と花には長い歴史と深い意味があります。特に菊や蓮の花は、仏さまの教えや、私たちの心を映し出す大切な存在です。花を通して、仏さまの慈しみや、浄土の世界の美しさに思いを馳せていただければと思います」</p><p><b><br></b></p><p><b>次回予告:「六曜と仏教」</b></p><p>来週は「六曜(ろくよう)と仏教」をテーマにお送りします。</p><p>「大安」「仏滅」など、日取りに関するあの“六曜”は仏教と関係があるのか?――そのルーツに迫ります。お楽しみに。</p><p><br></p><p><b>あなたのお悩み、お聞かせください</b></p><p>この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談もお待ちしています。</p><p>メールは → [email protected] までお寄せください。</p><p><br></p><p><b>出演</b></p><p>お話:仏嚴寺住職・高千穂光正</p><p>司会:丸井純子</p><p><br></p><p>今週も最後までお聴きいただきありがとうございました。</p><p>あなたと結ばれたこのご縁に、心から感謝申し上げます。</p><p><br></p><p>では、また来週お会いしましょう。</p><p><br></p><p><br></p><p><br></p><p><br></p>
April 9, 2025
<p>熊本市中央区京町の仏嚴寺(ぶつごんじ)より、今週も高千穂光正(たかちほ みつまさ)さんと一緒に、仏教にまつわるさまざまなお話をお届けします。</p><p><b><br></b></p><p><b>仏教の世界にもAIがやってきた?</b></p><p>今週のテーマはなんと「仏教とAI」。まったく異なる世界に見えるこのふたつが、今、大きく交わろうとしています。</p><p>高千穂さん:「実は、仏教界にも人工知能(AI)が導入されてきて『ブッダボット』というAIがあります。これはお釈迦様の教えを学習して、悩みに対して仏教的な答えを返してくれるチャットボットなんですよ」</p><p>まさに仏教版ChatGPTといったところ。質問を入力すると、経典に基づいたメッセージで悩みに答えてくれるというのです。</p><p><br></p><p><b>丸井:</b>「すごいですね…でも、高千穂さん、正直困りませんか?(笑)」</p><p><b>高千穂さん:</b>「はい、めちゃくちゃ困ります(笑)」</p><p><br></p><p><b>親鸞ボット・世親ボットも登場!</b></p><p>ブッダボットに加えて、「親鸞ボット」「世親ボット」といった、特定の仏教思想を反映したAIも開発されています。</p><p>親鸞ボットは、浄土真宗の開祖・親鸞聖人の教えをベースに。</p><p>世親ボットは、古代インドの僧・世親(ヴァスバンドゥ)の教義を学習。</p><p>それぞれのボットが異なる仏教哲学を学び、ユーザーの質問に応じて言葉を返してくれるそうです。</p><p><br></p><p><b>AI仏教の3つの価値</b></p><p>この仏教AIには、次のような価値が期待されています:</p><p>学術的価値:新しい仏教解釈や思想の発展のきっかけとなる</p><p>産業的価値:悩み相談や心のケアのデジタル化による社会的活用</p><p>宗教的価値:仏教の教えを広く、深く伝える手段となる</p><p>さらに、AIによって僧侶の話し方や説明の質も向上し、信者との関係性も深まる可能性があるといいます。</p><p><br></p><p><b>お坊さんの仕事もAIに?</b></p><p>AIが仏教相談を担うようになれば、「お寺に行かなくてもスマホで相談できる」時代になるかもしれません。</p><p><b>丸井:</b>「それって、お坊さんの仕事が減ってしまう可能性もありますね…」</p><p><b>高千穂さん:</b>「そうなんですよ。相談の内容によっては、人よりもAIのほうが話しやすいってこともあるでしょうし…」</p><p>匿名性が高く、感情を持たないAIだからこそ打ち明けられる悩みもあるかもしれません。</p><p><br></p><p><b>仏教における「言葉の重み」とAIの限界</b></p><p>ただし、仏教の経典には一字一句が持つ意味が深く、解釈を間違えると全く異なる意味になってしまうという側面もあります。</p><p>高千穂さん:「仏教では、同じ経典の一節でも、宗派によって解釈が異なり、時には論争になることもあるんです。AIがこの“言葉の繊細さ”をどこまで理解できるのかは、まだ未知数です」</p><p>言葉を“伝える”だけでなく、“受け取る心”をどう育てるか。そこに人間ならではの力が求められるのかもしれません。</p><p><b><br></b></p><p><b>2025年、ブータンでは国家レベルで導入</b></p><p>ちなみに、2025年から仏教国・ブータンでは、この仏教AIが国家事業として運用されるそうです。仏教とテクノロジーの融合は、世界レベルで進んでいます。</p><p><b>高千穂さん:</b>「今、“葬式仏教”などと揶揄されることもある現代の仏教にとって、AIは大きな転機となるかもしれません。“お経をあげて終わり”ではなく、“人の悩みに寄り添う仏教”の本質が、AIによって改めて問われる時代が来たのではないかと思います」</p><p><b><br></b></p><p><b>まとめ:AI時代の仏教に、私たちはどう向き合うのか</b></p><p>今週は、「仏教とAI」という、まさに時代の最先端を行くテーマについてお話を伺いました。</p><p><b>高千穂さん:</b>「ブッダボットや親鸞ボット、世親ボット。これらは、仏教が時代の変化にどう適応するかを考えるうえで、非常に重要な存在です。我々僧侶にとっても、“心に寄り添う”という仏教本来の姿勢を見直すきっかけになるのではないでしょうか」</p><p><br></p><p><b>次回予告:「仏教と花」</b></p><p>次回のテーマは、「仏教と花」。</p><p>お釈迦様と花の関係や、仏教儀礼における花の意味についてお話します。どうぞお楽しみに。</p><p><br></p><p><b>あなたのお悩み、聞かせてください</b></p><p><b>この番組では、リスナーの皆さんからのお悩み相談を受け付けています。</b></p><p><b>メールは → [email protected] までお寄せください。</b></p><p><b><br></b></p><p>出演</p><p>お話:仏嚴寺住職・高千穂光正</p><p>司会:丸井純子</p><p>今週もお聴きいただき、ありがとうございました。</p><p>あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。</p><p>では、また来週お会いしましょう。</p><p><br></p>
April 2, 2025
<p><b>出演</b></p><p><b>お話:仏嚴寺住職・高千穂光正</b></p><p><b>司会:丸井純子</b></p><p><br></p><p><b>🎧 花まつりとは何か?</b></p><p><b>今週のテーマは「花まつり」。</b></p><p>ちょうど一年前に高千穂さんがRKKの番組『とんでるワイド』でこのお話をされてから、さまざまなご縁が重なり、この番組がスタートしたそうです。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「1年経つのは本当に早いですね。この花まつりは『灌仏会(かんぶつえ)』とも呼ばれていまして、4月8日、お釈迦様のお誕生日を祝う日なんです」</p><p>お釈迦様は今から約2500年前、現在のネパール・ルンビニーの花園でお生まれになったとされています。</p><p>その誕生の際、花が咲き乱れ、天から甘露の雨が降ったという伝説があり、それが花まつりの由来です。</p><p><br></p><p><b>甘茶と白い象の意味</b></p><p>お釈迦様の誕生を祝って、花で飾られた「花御堂(はなみどう)」の中に安置されたお釈迦様の像に、甘茶をかけるという風習があります。</p><p><b>丸井:</b>「あの甘茶、なんでかけるのか考えたことがありませんでした」</p><p>高千穂さん:「あれは、天から降った甘露の雨の再現なんです」</p><p>また、白い象の像を見かけたことがある人もいるかもしれません。これは、お釈迦様の母・摩耶夫人(まやぶにん)が、白い象が自分の体内に入る夢を見て懐妊した、という伝説に由来しています。</p><p><br></p><p><b>「天上天下唯我独尊」に込められた本当の意味</b></p><p>お釈迦様が生まれてすぐに七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と唱えたという逸話があります。</p><p>どこか「自分が一番偉い」と誤解されがちな言葉ですが、本来の意味は「この世のすべての命は唯一無二で、かけがえのない尊いものだ」という仏教の根本思想を表したものです。</p><p><br></p><p><b>正岡子規が詠んだ花まつりの歌</b></p><p>近代文学の巨匠・正岡子規(まさおか しき)は、花まつりについて次のような歌を詠みました。</p><p><b><br></b></p><p><b>「げんげんも つつじも時と 咲きいでて 佛生るる日に逢はんとや」</b></p><p><br></p><p>これは、れんげ草やつつじが一斉に咲き始める様子を、お釈迦様の誕生日に合わせて咲こうとしているかのようだ、と詠んだものです。</p><p>結核や脊椎カリエスに苦しみながらも、仏教に出会ったことで支えを得たという子規の人生。この歌には、苦しみの中でも生きる意味を見出そうとした子規の祈りが込められています。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「花まつりは、ただ花を飾るだけの行事ではなく、そうした人の心のよりどころとしての仏教の教えが息づいている行事なんです。お釈迦様のお誕生日を祝う機会に、ぜひ多くの方に日々の忙しさの中で、ふと立ち止まり、命の尊さに思いを寄せる——そんなひとときになればと思います」</p><p><br></p><p><b>まとめ</b></p><p>今週は、「花まつり」をテーマに、仏教におけるお釈迦様の誕生日の意味や、その背景にある教えを深掘りしました。</p><p><br></p><p><b>高千穂さん:</b>「花まつりとは、命の尊さと仏教の教えにふれる大切な行事です。甘茶をかけるという優しい所作のなかに、2500年続く祈りが込められています。ぜひ皆さんにも参加していただきたいですね。」</p><p><br></p><p><b>次回予告:仏教とAIの関係</b></p><p>来週は、少し現代的なテーマに迫ります。</p><p>「仏教とAI」について、高千穂さんの視点からお話を伺います。どうぞお楽しみに。</p><p>今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。</p><p>あなたとのご縁に、心より感謝申し上げます。</p><p>では、また来週お会いしましょう。</p><p><br></p><p><b>★お悩み相談受付中</b></p><p>番組では、あなたからのお悩みやご質問もお待ちしております。</p><p>メールは → [email protected] までお寄せください。</p><p><br></p><p><b>📻地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4 AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。</b></p><p><br></p><p><b>📢 Podcastで過去回も配信中!</b></p><p>▶️ 各種ポッドキャストはコチラ https://linktr.ee/takachihogoen</p><p>2025年4月2日(水)RKKラジオ放送分</p><p><br></p><p>#仏教 #花まつり #浄土真宗 #正岡子規 #天上天下唯我独尊</p><p><br></p>
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